和洋を問わず、香りはとっても魅力的
お香の種類は、匂袋、線香、塗香(ずこう)、印香(いんこう)、煉香(ねりこう)、香木などなど
身近なお線香、墨を磨るときの匂いもいいですよね
お線香は仏様にお供えするのはもちろんのこと、梅雨時など湿気がこもった玄関や部屋に、部屋焚き香を焚くと、気分も晴れるし、またお客様を迎える際の気配り、おもてなしになります
塗香は粉末状のお香で、体に塗って清めます
若狭の多田寺に参詣したとき、お住職から、手のひらに一つまみのお香を載せられ「お香をよくこすり合わせて観音様にお参り」するように言われました
香りで胸がすうっとして、心身もスッキリして拝観させていただいた記憶があります
古典文学の和歌や物語にも香りが出てきます
「五月待つ 花橘の香をかげば 昔の人の袖の香ぞする」
親しんだ恋人の袖に焚き込めた香りが思い出される……
源氏物語にも香のシーンはよく出てきます
その巻の名をあてはめた香り遊びは「源氏香」と称され、図案にもなっています
茶の湯では、夏から秋にかけては(5月から10月)風炉の、冬から春にかけては(11月から4月)炉の点前をします
お茶を点てる前に炭をつぎ、香を焚きますが、
風炉のときは、白檀・沈香などの香木を、炉では煉香を用います
煉香は、下火、管炭、胴炭に一つずつ
火の移る順に香が薫(くゆ)ってくるように焚きます
香りは、時間と感情などが相まって、深い体験に結びつきます
香りの持つ特性は、とってもミラクル!
コメント